向島 カド

東京の東側、いわゆる下町がおしゃれなエリアとして注目されるとは、少し前までは想像もしていませんでした。
東京スカイツリーができてから東京ソラマチが誕生し、蔵前にもおしゃれなカフェが増えて、下町エリアが賑わってきたのは嬉しい変化です。
とはいえ、下町らしさがピカピカの商業施設ばかりになってしまうのは、少し寂しい気もします。
そんな中、以前から気になっていたのが向島の喫茶店「カド」。
創業63年、扉を開けると壁一面に並ぶ西洋絵画と、天井のシャンデリアが目に飛び込んできます。ヴィクトリアンスタイルと下町の空気が交じり合った、独特の雰囲気が流れる店内です。
お店の設計は文豪・志賀直哉の弟、志賀直三氏によって手がけられました。
看板メニューは野菜ジュースとくるみパン。活性生ジュースには、はちみつ、アロエ、セロリ、パセリ、グリーンアスパラ、レモン、リンゴが入っていて、風邪気味でも吹き飛ばしてくれそうです。

重厚感漂う西洋絵画は、店主さんが自ら描いているのだそう。毎年描き替えているそうなので、次に訪れたときにはどんな絵画に変わっているのか楽しみです。

【喫茶カド DATA】
住所:東京都墨田区向島2丁目9−9
アクセス:都営地下鉄新宿線「本所吾妻橋」駅徒歩15分
定休日:月曜日
名曲・珈琲 新宿 らんぶる
高層ビルや大型商業施設が建ち並ぶ新宿の中でも、新宿三丁目は劇場や小さなお店が点在し、新宿中心部に比べて建物と建物の間のスペースが少し広く、どこか落ち着いた雰囲気があります。
伊勢丹新宿店のある大通りから一本裏に入ると、レトロなレンガの建物が現れます。階段を降りていくと、地下に広がるのは、昭和にタイムトリップできる「純喫茶・らんぶる」です。

約200席もある広いフロアには、外観からは想像もつかないような異空間が広がっています。

「らんぶる」とは、フランス語でコーヒーの色である「琥珀色」を意味するそうです。
戦後、海外への憧れを持っていた初代オーナーが、クラシック音楽を聴ける空間をつくったのが、この純喫茶の始まりなのだとか。

名曲喫茶というだけあり、店内にはいたるところに著名な作曲家の肖像画が飾られています。

赤いベルベットソファに豪華なシャンデリア、クラシカルな模様の床……重厚感のある空間に、純喫茶好きなら心ときめくこと間違いなしです。
ここで味わうココアは、ここ数ヶ月で口にしたココアの中でもピカイチでした。さすが老舗の純喫茶、コーヒーだけでなく、すべてのメニューに自信をもって提供しているのでしょう。

「らんぶる」で過ごす時間は、まるで自分が映画の主人公になったかのような、そんな優雅な気持ちにさせてくれます。
【純喫茶 新宿 らんぶる DATA】
住所:東京都新宿区新宿3-31-3 1F・B1F
アクセス:JR「新宿」駅徒歩5分 東京メトロ・都営線「新宿三丁目」駅徒歩2分
元旦休 営業時間 AM9:30~PM18:00(L.O PM17:00)
浅草橋 純喫茶 ゆうらく
下町の面影を残す東東京の中でも、蔵前の隣町である浅草橋には問屋街があり、帯留めに使うボタンを探したりと、掘り出し物を探すワクワクした時間を過ごした思い出のある街です。
そんな浅草橋の西口を出てすぐのところに、緑色の看板「純喫茶 ゆうらく」が見えてきます。
約60席もある店内は意外と奥行きが広く、お店の中は常連さんばかり。下町らしい、飾らない雰囲気が漂っています。

1973年から続く老舗の純喫茶で、元は船宿「有楽」だったそうですが、喫茶店をオープンしてからは柔らかさを出すため、店名がひらがなになったのだとか。
豊富なメニューのスパゲティや軽食など、食べ物のメニューがバラエティに富んでおり、常連さんを飽きさせない心配りが感じられます。

まるで外壁のように凸凹した壁は「ドイツ壁」というのだそう。
モーニングやランチの時間帯は混み合うそうですが、私が訪れたのは午後から夕方にかけての落ち着いた時間帯。真紅のレトロな椅子に腰掛け、静かなひとときを過ごすことができました。

【浅草橋 純喫茶ゆうらく DATA】
住所 東京都台東区浅草橋1-2-10
アクセス JR総武線・地下鉄浅草線「浅草橋」駅から徒歩2分
定休日 日・祝・第2・3土
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